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AB型の父親とO型の母親 子どもに発生しうるリスクとは

2016.3.7

父親がAB型、かつ母親がO型の両親の間に生まれる子どもには、リスクがある――そんな話を耳にしたことはありますか?

両親の、そして子どもとの血液型の組み合わせによって起きうる血液型不適合妊娠。

これがどんなものか見ていきましょう。

両親がAB型とO型だと、産まれてくる子どもにリスクがある?

血液型、と聞くと、多くの人が”血液型占い”を思い浮かべるのではないでしょうか?A型ならば○○、B型ならば○○…といった性格や基本的な性質が、血液型によって分類されるという例のもの、です。
占いの真偽の程はさておき、この血液型ですが、どのように決まっているか、ご存知でしょうか?

なんとなく、種類は3つ(A、B、O)だ、人には血液型を決める因子が2つある、時に4種類以外の血液型が出ることがある――と言った知識を持っている人もいることでしょう。

実は、人の血液型の分類法はいくつも存在します。そのうち、一番有名なものが”ABO式”と呼ばれるもので、一般的に耳にするのはこの方式によって診断された血液型のことを指します。

ほとんどの場合、両親が持つ血液型の因子をそれぞれ1つずつ受け取り、子どもの血液型が決定します。○型と○型の親からは△型の子どもが生まれる〜という確率も、この両親から1つずつ貰う、という部分から予測できるのです。

そんな中、子どもの両親がAB型とO型の場合、産まれてくる子どもにリスクが出る可能性がある、という噂を聞いて、不安に思っている方もいるのではないでしょうか?
一体どういうことなのか、この真偽について見ていきましょう。

そもそも、血液型とはどんなものなのか

まず、血液型とはどんなものか、簡単にではありますが見てみましょう。

一番主流であるABO式血液型ですが、これは血液の成分の一つである赤血球の表面にどんな抗原があるか(表面抗原と呼ばれるものです)で判別されるものです。

  • A型:A型抗原が存在し、血漿に抗B型抗体をもつ
  • B型:B型抗原が存在し、血漿に抗A型抗体をもつ
  • AB型:A型抗原・B型抗原を持ち、抗A型抗体と抗B型抗体の両方を持たない
  • O型:A型抗原・B型抗原を持たず、抗A型抗体と抗B型抗体の両方を持つ

抗A型・抗B型抗体とは、平たく言うと自分の血液型と異なる血液に対して攻撃する作用です。抗A型抗体を持つとa型の血液を、抗B型抗体を持つとb型の血液を攻撃します。(これは拒絶反応の一つで、基本的に違う血液型の人に対して輸血が行えない理由です)。

人間の血液型を決める遺伝子は、”A型抗原を持つか(A型)””B型抗原を持つか(A型)””どちらも持たないか(O型)”の3つのタイプに分類されます。そして、遺伝子は染色体上に2つで1組として存在するため、この組み合わせによって、A、B、AB、O型と4つの種類に別れるのです。
それを決めるのが、両親の血液型です。子どもは両親からこの血液型を決める遺伝子を1つずつ受け取り、その組み合わせで血液型が決まります。

母親とお腹の中の子どもの血液型が違うとどうなる?

さて、ここで妊娠中の女性と、お腹の中の赤ちゃんの血液について見てみましょう。

母親と子どもが同じ血液型であった場合は、特に血液型に因る障害の可能性は低いといえます。しかし、母親と子どもが別の血液型になった場合、害はないのでしょうか?

答えとしては基本的に問題はない、と言えます。何故なら、母親の体内にいるとはいえ、その母親の血液と子どもの血液が混ざることは基本的にないからです。

母親とお腹の中の赤ちゃんを繋ぐ部位である”胎盤”。この胎盤のもつ機能は大変に優れていて、母親側からは赤ちゃんが育つために必要な酸素や栄養を、赤ちゃん側からは老廃物を受け渡す役目を持っています。そして、特に優れている点は、二人の赤血球が混じることがないよう、フィルターの機能を持っている、というところです。

ただ、ここで基本的に、と付け加えたのは、この胎盤等に何かの問題が起きて、胎児側の赤血球が母親側に流れてしまい、母親側にこの赤血球の型に対抗する抗体が出来る、つまり攻撃反応を持ってしまうことがあるからです。

これが”血液型不適合妊娠”と呼ばれるものです。

父親がAB型、母親がO型だと、血液型不適合妊娠になる?

血液型不適合妊娠にはいくつか種類があり、ここで言う”ABO式血液型不適合”の他に、”Rh式血液型不適合”があります。これらはいずれも、母親と胎児の血液型が異なる時に起きうる症状です。

特にABO式は母親がO型で子どもがそれ以外の場合、Rh式は母親がRh-で子どもがRh+の時に起きる可能性が高くなります。

症状としては、母親の体内で出来た抗体が胎盤のフィルターをすり抜けて胎児側に侵入し、胎児の赤血球を破壊してしまい、貧血や黄疸を起こします。重症の場合は、新生児溶血や胎児水腫や重度の黄疸や肝臓の障害を起こし、最悪の場合は死亡することもあります。

重症化の度合いはABO式よりもRh式の場合が強く、もしRh-の血液型の女性ならば、妊娠の際には様々な注意が必要になります。

父親がAB型かつ母親がO型の場合において、この血液型不適合妊娠が目立つのは、この両親から生まれる子どもの血液型が(稀血などの特殊な場合を除き)a型もしくはb型のどちらかになるからです。
先に述べた通り、O型の血液型の場合、抗A型抗体と抗B型抗体という、A型・B型双方に対する攻撃する抗体があります。ですから、他の血液型の組み合わせのカップルよりも、血液型不適合妊娠が起きる可能性が高くなります。

そもそも血液型不適合妊娠のリスクは高いものではない

ただ、ここで挙げたような血液型の組み合わせの男女であったとしても、これを理由に妊娠を諦める必要は全くありません。

現代では医療も進歩し、生まれてきた子どもに対する治療法も確立していますし、そもそも血液型不適合妊娠を起こす可能性も低くなっています。

更に言うならば、ABO式血液型不適合の場合は、新生児溶血のように重症化することは極めて稀であり、妊娠・出産時に起きうる他の病気などと比べても、その危険性は本当に低いものだと言われています。子どもに症状が出ても黄疸程度で、それも光線療法といった負担のない治療で完治します。

妊娠・出産に関する全てのリスクを無視することは早計ですが、父親がAB型かつ母親がO型だからと、特に血液型不適合を重要視する必要はないと言えます。

それでも、子どものために「もしかしたら」と考えてしまうのが、親の常。

不安に思うことや、注意しなければならないことに関しては、夫婦はもとより、主治医と積極的に話し合い、少しでも心安らかに出産日を迎えられるようにすることも大切ですよ。

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